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建設業許可の代表者の突然の退任による交代案件

建設業許可の代表者の突然の退任による交代案件


この記事は弊所が取り扱った事例をご紹介する記事です。
個人情報や関係者の情報が分からない様、情報の一部を改変しております。



今回の事例の概要は以下の通りです。


  • 大阪府内の某老舗企業
  • 許可は建築一式と内装業を保有
  • 旧経管と旧専技は某企業の社長(創業者)
  • 社長の高齢化で世代交代を図る途中で死去
  • 許可番号を維持する為、経管と専技を別の取締役に変更
  • 許可の更新期限が2か月後に終了
  • 結論は無事に更新できて許可番号を維持できた


所謂、許認可の事業承継、相続案件になります。
弊所では建設業許可の他に相続・遺言業務も手掛けております。
今回の事例は相続手続きも絡んだ案件になりました。
こちらのサイトでは本筋ではないので、話は割愛いたします。


関連記事:相続・遺言業務のサイトはこちら


すみません、話が脱線してしまいました。
弊所が今回行った手続きは以下の通りです。


  1. 決算変更届5期分
  2. 常勤役員等(経管)の変更届
  3. 営業所技術者等(専技)の変更届
  4. 役員の変更届
  5. 株主等の変更届
  6. 廃業届(一部廃業)
  7. 建設業許可更新申請


許可の有効期限内に10個の変更届と更新申請を行う形になりました。
正直なところ、期限が迫っていることから超特急案件でした。
依頼者さまにも、最悪間に合わない可能性があると何度もお伝えした上で、許可申請のお手伝いをさせて頂きました。
ご依頼者さまのご協力もあり、無事に更新申請が完了して許可を維持することができました。


許可更新をクリアするための条件

建設業許可の更新条件


建設業許可は5年に1回の更新が必要な許認可です。
更新を滞りなく行うためには、更新申請を出す段階で全ての変更届が出されていることが前提です。
特に毎年の決算変更届を失念されているとタイトなスケジュールになることが多いです。
また5期分まとめて出すと、役所の担当官からお叱りを受けます。
さらに更新申請に必要な事務作業の量が膨大になり、最悪は間に合わなくなるリスクも。


関連記事:決変を5期分まとめて出すリスク


今回は決算変更届の他に役員や経管、専技の交代も含まれておりました。
それらも全てクリアできて初めて更新申請書を提出することができます。
一つでも変更が間に合わなければ更新飛ばしになる可能性がございます。
(許可の取り直しになるリスク)


経管と専技の交代に求められるもの

建設業許可の経管と専技の交代


次に常勤役員等と営業所技術者等の交代で求められる要件ですが、
前任者がいなくなる日に後任者の交代を行う必要があります。
たった1日でも抜けがあると、許可要件満たさなくなります。


例えば2025年11月10日に経管・専技が退職したとします。
この場合、同じ日に新しい経管・専技を立てる必要があります。
そのためには11月10日段階で、要件を満たした後任者が在籍していることが条件になります。


  • 経営経験や実務経験、国家資格者などの要件を満たした人
  • 社会保険で常勤性確認が取れること


上記2点を満たした人が在籍していることが交代の条件です。
在籍確認は会社の登記簿の役員欄と社会保険の加入日などで判断されます。
なので退任後に大急ぎで雇用や招聘しても役所が出す資料で日付が合わず交代不可となります。


大阪府庁の場合ですが、建設業の変更届は当日に行う必要はございません。
建設業法で定められた日までに行います。
(最悪は更新の直前に全部の変更届を出すケースも…)


関連記事:建設業許可の変更届の日数


上記は大阪府の場合での取り扱いになります。
他府県や地方整備局で届出を出す場合は、提出前に事前確認をお願いします。


今回の難所

建設業許可の社長交代案件の難しさ


今回の事例の難しいところは以下の通りです。


  • 経営経験が役員経験なし
  • 実務経験で社会保険未加入
  • 期限が迫っていること


建設業許可の常勤役員等には経営経験が、専任技術者には実務経験が必要になります。
これが自社での証明か他社での証明かで難易度が大きく変わります。
元勤務先からの協力頂けないと証明が難しくなります。
自社の証明の場合はグループ会社でしたので、形の上では他社証明ですが、実態は自社証明と同じだったのが不幸中の幸いでした。


候補者は社員経験のみ

次に常勤役員候補者(経管)が役員では無く社員でした。
この場合、登記簿に載っていないので証明の難易度が上がります。
社員だった時は、執行役員か補佐経験のいわゆる取締役に準ずる地位の経験を検討します。
幸い補佐経験が認められましたので、常勤役員はクリアできました。
類似の事例でも役員経験なしの経験があったので、何とか対応できました。


関連記事:役員経験なしで経管になった事例



社会保険未加入時代の実務経験

次に営業所技術者等(専技)について。
専任技術者の実務経験の証明には、当時の在籍確認が必要になります。
大阪府の建設業許可の在籍確認は、社会保険か住民税の特別徴収の何れかで行います。


少し前(令和2年以前)は建設業許可でも社保未加入でも建設業許可が取れました。
なので国民健康保険と国民年金加入の人が居られます。
(個人事業主の所で働いていた人も)


今回の事例では、勤務の途中から社保に入っておられました。
なので途中部分は年金の被保険者記録回答票で証明できました。
しかし社保の加入期間だけでは10年分に少し足りない状況でした。
(過去の特別徴収の証明書は再発行不可なケースが多い)
今回の事例では元勤務先の印鑑証明(会社の印鑑)で対応することに。
実務経験は印鑑証明と注文書や請求書で何とか要件をクリアしました。


建設業許可の事業承継案件の増加

建設業許可の事業承継案件の増加


こちらの事例は弊所の行政書士にとっても気付きが多い案件になりました。
経営者(社長)が常勤役員等と営業所技術者等の二つを兼任すれば、資格者退職で許可切れリスクは激減します。
小さな会社の場合は、可能な限り経管と専技を同じ人にする形がベストだと思っていました。
事業と許認可の安定性を考えると、上記の様な会社様でも交代要員を準備する必要があるのだと痛感いたしました。


次に今後はこの様な会社様や個人事業主様が増えてくるのだろうと思いました。
弊所の依頼者さまも、50代~80代の社長様が複数居られます。
(40代や30代の若い人もおられますが、少数派です。)
私の事務所もそうですが、経営者も年を重ねて行きます。


経営者の年齢があがり事業継承を意識した許認可や相続に絡んだ許認可。
今回のケースでは運よく候補者が在籍していたので事なきを得ました。
建設業許可は人の要件を満たさないと即座に取消になります。
営業ライセンスの維持管理の難しさをこれほど痛感した案件は始めてでした。


また代表者の相続が始まると…
葬儀から始まり相続手続きと目白押しになります。
そんな慌ただしい中で建設業許可の交代手続き。
想像以上にハードな状況です。


弊所としては少しでもご依頼者さまのお役に立てるよう、許認可の事業承継についてブラッシュアップして行きたいと思います。
以上が経管と専技の急死による交代案件についてでした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

この記事を書いた人


行政書士やまだ事務所 所長


行政書士 山田 和宏


日本行政書士会連合会 13262553号

大阪府行政書士会 6665号

大阪府行政書士会 法人研究会会員

申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)

大阪商工会議所 建設・建材部所属

建設業経理士2級


【適格請求書発行事業者】

インボイス登録済

番号:T1810496599865


【専門分野】

建設業許可、経営事項審査、CCUS登録など建設関連の許認可手続き。

産業廃棄物収集運搬業、古物商免許。

年間相談件数は、500件を超える。


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