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取締役の重任登記は許可更新でのトラップ

建設業許可の更新と重任登記


この記事は建設業許可の更新と重任登記の関係について



この記事は法人の許可業者についてのお話になります.
個人事業主の方は,問題になることはございません.
(個人事業主に任期という概念は無いため)


建設業許可には5年に1回の更新があります.
(偶に更新があることを知らない会社も…)
更新するためには,5年間で発生した変更事項を届け出ます.


関連記事:建設業許可の変更届


変更事項の中に取締役の任期切れと任期更新があります.
これがライセンス管理上,かなり怖いトラップです.


トラップの内容は重任登記を忘れていた事が期限ぎりぎりに発覚すること.


重任登記が無いと建設業許可の更新が出来なくなります.
急いで重任登記をして日付や内容のミスで常勤役員が不在になる事も.
経管は1日でも不在になれば許可取り消しになります.


法人役員の任期と重任登記

株式会社の役員は,定款で任期が定められています.
小規模な会社の場合は10年にしているところが多いです.
(再任手続きの手間が省けるため)


取締役の任期は自動更新されません.
任期が切れた状態で放置すると,取締役不在の状態です.
(法的には兎も角,実態は不在でも会社は動いてますが)


取締役の任期が切れて,そのまま更新する場合には重任登記という手続きが必要です.


役員の任期が満了した後,間を置かずに同じ人が役員に選任(再任)された場合,役員の登記事項に変更が生じていますので,忘れずに役員変更の登記を申請してください(登記上は「重任」といいます.)


引用:法務省の変更登記


「重任」は役員の任期切れと同じ日に選任される事を指します.
「再任」は退任した人が再び就任することを指します.
言葉の違いは,選任される日時の違いです.
再任は一度退任して時間を置いてから選任されるパターンです.


重任登記が行われた会社謄本

重任登記が行われた会社謄本


この画像は重任登記を行った会社謄本(全部事項証明書)の見本です.
役員に関する事項の欄に「令和5年9月30日重任」と書かれています.
重任部分は赤字で書いております.


重任登記が行われた会社謄本


スマホだと見づらいので役員欄を拡大した画像です.


許可の更新時に「重任」の文言が書かれた謄本を提出する必要があります.
役員の重任の場合は変更届は不要です.
更新の時に登記簿を出すだけで大丈夫です.


関連記事:建設業許可更新の必要書類一覧


重任登記が懈怠されていた場合の対応方法

重任登記が懈怠されていた場合の建設業許可


ここからは重任登記を忘れていた場合の対応方法について.
大急ぎで重任登記を行う必要があります.


株主総会を開き,取締役の重任の決議を行います.
出席株主の過半数で決議可能です.
決議後,2週間以内に法務局で重任登記を行います.


重任登記の必要書類
  • 株式会社変更登記申請書
  • 株主総会議事録
  • 株主リスト
  • 取締役会議事録
  • 就任承諾書
  • 定款
  • 委任状(司法書士に依頼する場合)
  • 登録免許税


重任登記手続きに関するご質問は,弊所ではなく司法書士先生にお願いいたします.
(行政書士は登記に関する手続きにタッチできないため)


重任登記は時間がかかる

司法書士さんに重任登記を依頼した場合,登記簿が取れるまで1か月程度かかります.
懈怠からのリカバリーには,ある程度の余裕が必要になります.
登記が上がってくるまでに期限が切れる場合は,ダメ元で役所と相談しましょう.


登記懈怠にはペナルティが科せられる

重任登記を忘れていて,半年とか1年後などに登記した場合.
会社法976条に登記懈怠の罰則があります.
100万円以下の過料が降りかかる可能性があります.
空いた期間が長くなればなるほどに金額が大きくなる仕組みです.


重任登記の日付にも注意

ラストは重任登記の日付です.
重任の日付を任期満了日に合わせる必要があります.
司法書士さんに,日付を遡って登記してほしいとリクエストすれば対応してくれるはずです.
(変更登記は日付を遡って登記することができる)


大抵の司法書士さんは,日があいた重任登記は遡るものとご存じですが.
何も言わずに重任登記だけ依頼して,今の日付になるとトラブルが発生します.


個人的なアドバイスですが,時間が迫っている時の重任登記は,司法書士さんに依頼することがお勧めです.
自己申請ならお金は掛かりませんが,リスクとリターンが釣り合いません.
特に急ぎの場合は猶更です.


弊所でも提携の司法書士が居りますので,ご遠慮なくご相談いただければと思います.


  • 常勤役員等が不在になる
  • 経営経験のカウントされる期間が減る


どちらも経管がらみのトラブルです.
許可の根幹に関わる部分です.


常勤役員等が不在になる

任期終了から日付があいて重任した時,その人は役員でない期間が発生します.
常勤役員の要件を満たさなくなり,その間は経管が不在になってしまいます.
そうなると建設業許可が取り消しになります.
(経管は1日でも不在になると許可が維持できない)
この場合は廃業届を出して許可を取り直す破目になります.


経営経験のカウントされる期間が減る

もう一つのリスクは,これから建設業許可を取るときです.
法人の役員経験で経管になる場合,5年以上の取締役である必要があります.


関連記事:会社の役員経験で常勤役員等になる


在籍確認は会社の謄本でチェックします.
任期切れから重任登記が離れた場合,空白期間は役員経験としてカウントされません.
もし登記懈怠が2年とか3年とかになると数年分がオシャカになります.


この様なリスクを避けるためにも,取締役の重任登記は遅滞なく行いましょう.
手続きが遅れたのが原因で許可が取り消されたり,取れなくなったりするのは割に合わないと思います.


男性行政書士
 

以上が建設業許可と役員の重任登記に関してでした.
ここまでお読みいただきありがとうございます.

この記事を書いた人

この記事を書いた人


行政書士やまだ事務所 所長


行政書士 山田 和宏


日本行政書士会連合会 13262553号

大阪府行政書士会 6665号

大阪府行政書士会 法人研究会会員

申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)

大阪商工会議所 建設・建材部所属

建設業経理士2級


【適格請求書発行事業者】

インボイス登録済

番号:T1810496599865


【専門分野】

建設業許可、経営事項審査、CCUS登録など建設関連の許認可手続き。

産業廃棄物収集運搬業、古物商免許。

年間相談件数は、500件を超える。


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