建設業許可の鋼構造物工事業で500万円以上の屋外広告物の制作・設置工事はできますか?

実際にあった質問を分かり易い事例として作り直しました。
このコンテンツは実在の人物や団体とは一切関係ありません。

 

今回の質問は、小規模で軽微な屋外広告物の設置を行っていたケースです。

 

500万円以下の仕事のみを請け負っていたので、本来なら許可がなくても施工できます。
お客様から許可を取ってほしいと強い要請があり、新規で建設業許可の取得を検討しています。

 

質問の内容

当社は鉄工所に鉄骨制作を依頼して、完成した鉄骨にパネルを加工取り付けて設置工事を行っています。
この場合、当社は鋼構造物工事業の許可を取得すれば問題ありませんか?

 

状況を整理しますと

・屋外広告物の製造と設置を行っている会社。
・鉄工所で鉄骨を作ってもらい、加工して指定の場所に取り付ける工事を行っている。
・500万円以下の軽微な屋外広告工事が中心。
・得意先から建設業許可の取得を強く求められている。
・建設業許可の業種は、鋼構造物工事業を取得すれば良いでしょうか?

 

回答

現場で屋外広告物の加工から設置までを請け負うので、許可業種は鋼構造物工事業を取得すると良いです。
とれるならばとび・土工・コンクリート工事の許可もあればベターかと思います。

 

解説

屋外広告物の設置工事は「とび・土工・コンクリート工事」と「鋼構造物工事」の二種類の許可業種が該当します。

 

建設業と建設工事の種類の第5欄には、屋外広告工事についての業種の違いが書かれています。

 

「鋼構造物工事」は現場で屋外広告物の制作、加工から設置までを一貫して請け負う。
「とび・土工・コンクリート工事」は、それ以外の屋外広告工事を担当する。

 

ちなみに「とび・土工・コンクリート工事」で言うところの鉄骨工事は、すでに加工された鉄骨を現場で組み立てることのみを請け負うとあります。

 

ご質問があった会社では「鉄工所で鉄骨を作ってもらい、加工して指定の場所に取り付ける工事」が仕事ですので、
完成品を組み立てる「とび・土工工事業」の許可業種では条件を満たせません。

 

大阪府で鋼構造物工事の建設業許可を取るには

ここでは鋼構造物工事の許可を取るために必要な専任技術者についてご紹介いたします。

 

専任技術者の証明書類や要件に関してはこちらに詳しく記載しています。

 

ここでは、500万円以上の屋外広告工事をするために必要な資格などについてご説明します。

鋼構造物工事の技術者になれる資格

この業種は土木系と建築系の工事の両方にまたがっているのが特徴です。
資格の種類も両方のジャンルがあります。

 

また技能士や技能検定は業種や選択科目の指定まであります。
該当する資格を持っている場合でも、選択科目が異なれば免状は使うことが出来ませんのでご注意ください。

 

下記の資格を有している場合は免状があれば、実務経験の立証は不要です。

・一級土木施工管理技士
・二級土木施工管理技士の「土木」
・二級建築施工管理技士の「躯体」
・一級建築士
・技術士の建設部門で選択科目が「鋼構造及びコンクリート」
・技術士の総合管理部門で選択科目が「鋼構造及びコンクリート」
・1級技能検定の「鉄工」で選択科目が「製缶作業」、「構造物鉄工作業」

 

下記の資格の場合は試験合格後に3年の鋼構造物工事の実務経験が必要になります。

・2級技能検定の「鉄工」で選択科目が「製缶作業」、「構造物鉄工作業」

 

有効な関連学科の卒業資格

資格を持っていない場合は、鋼構造物工事の実務経験で証明することになります。
この時に土木工学・建築学・機械工学に関係する学科の高校・専門学校・大学などを卒業していると必要な実務経験の期間が短縮されます。

 

関連学科の卒業資格での実務経験の条件緩和に関するコンテンツはこちら。

 

この工事の特徴は機械関係の学科を卒業資格も専任技術者の要件になりますので、建設系の学科を卒業した方がいない場合でも可能性があります。

 

鋼構造物工事の実務経験

最後に鋼構造物工事業の実務経験での注意点をご紹介します。

 

鋼構造物工事に関連する類似工事が複数あります。
建設業と建設工事の種類に記載されているのが、

・建築一式工事
・土木一式工事
・とび・土工・コンクリート工事
・消防設備工事

枠内に入る工事が鋼構造物工事業と施工内容が被るものがあります。

 

この中で屋外広告物工事に関係するのがとび・土工・コンクリート工事になります。
とび・土工工事業の許可は、屋外広告物の制作・加工・設置まで一貫して請け負うことが出来ませんのでご注意ください。

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