この記事は建設業経理士と経審の点数について。
経営事項審査の点数は、公共工事の受注に大きな影響を及ぼします。
そこで今回は比較的に上げやすい、建設業経理士2級についてご紹介します。
結論から申し上げると、建設業経理士2級が1名在籍している場合、
なかなか悪くない点数だと思います。
W点の加点は売上高と在籍人数によって変動します。
(10億を超えると複数人居ないと点数が…)
経営事項審査で建設業経理士の在籍で点数ですが、
当然ですが色々と条件が付けられます。
まずは建設業経理士試験の2級以上に合格していることが必要です。
経理士試験は、建設業振興基金が主催している試験です。
試験は1年に2回ほど行われます。
1級の試験は科目合格制を採用しており、時間をかけて勉強することも可能です。
(費用対効果が合うかは別問題)
経審だけ考えると2級あれば十分かなと思うことが多いです。
申込期間が意外と短いので、申し込みはお早めに。
詳しくは建設業振興基金のサイトをご確認頂けると幸いです。
ちなみに1級建設業経理士まで取得すると、W点の監査の受審状況という項目で加点されます。
1級建設業経理士の経理責任者の自主監査で2点が加点されます。
次は建設業経理士試験合格と登録経理講習(建設業経理士CPD講習)の受講です。
建設業経理士単体での有効期限は5年になります。
5年を超えると、単体では加点されず建設業経理士CPD講習の受講と修了証が必要になります。
講習はオンラインと会場受講の2種類あります。
講習時間は講義6時間でテストが1時間の合計7時間で、1級と2級で合格基準が異なります。
不合格の場合、追加費用で1回だけ再試験を受けることが可能です。
費用は講習が18,000円、再試験が5,000円となっています。
建設業経理士CPD講習の詳細は、上記団体のサイトでご確認お願い致します。
次に資格者が常勤(フルタイム)での雇用が求められます。
派遣社員や短時間のパートタイムの方は加点されません。
新規で事務職員の雇用となると、人件費が大きくなります。
小規模企業でしたら、在籍している事務員さん、経営者(社長)が資格者がお勧めです。
大阪府の経営事項審査の手引きなどには、常勤&在籍確認は、Z点の技術者に準ずるとあります。
これだけ見ると経審の技術者と同様に、経審の基準日時点で6か月以上の雇用実績が必要に見えます。
建設業経理士の場合は、6か月以上の継続雇用は求められておりません。
審査基準日に社会保険など確認資料が準備できてれば加点対象になります。
(基準日ギリギリだと難しい部分がありますが…)
ここからは経営規模等評価申請で必要な資料について。
詳細は大阪府など役所発行の手引書を参考頂ければと思います。
ここでも最低限の情報を掲載いたします。
必要書類は建設業経理士の合格証と在籍確認資料になります。
必須書類
いずれか一つ提出
必須資料
いずれか一つ提出
※個人事業の場合、事業主、専従者、従業員で提出書類が微妙に異なります。
建設業経理士の合格者が居ると、W点で10点~6点ほど加算されます。
完工高にもよりますが、経理士の人数は多い方が有利になります。
社長さまや経理担当の何れかだけだと退職や引退した時に点数が消えてしまいます。
資格を持った事務職員を雇用する方法もありますが。
フルタイムの事務職員はそれなりに人件費が高くつきます。
可能なら自社のスタッフや技術者に取ってもらうのがベストです。
私も建設業経理士の資格を持っています。
受験会場には建設会社の事務担当と思わしき方が目立ちました。
中には経理部全員で受験していた会社も。
(上司と思わしき中年男性と女性社員3人ほどが受験会場の教室で問題について話していました)
また可能であれば講座の受講料の補助や合格祝い金。
または経審で登録する場合は、手当を付けるなどのインセンティブがあると良いです。
(インセンティブ無しだと、経審に使われるのを拒否された例もあります)
以上が建設業経理士と経営事項審査についてでした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
行政書士やまだ事務所 所長
行政書士 山田 和宏
日本行政書士会連合会 13262553号
大阪府行政書士会 6665号
大阪府行政書士会 法人研究会会員
申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)
大阪商工会議所 建設・建材部所属
建設業経理士2級
【適格請求書発行事業者】
インボイス登録済
番号:T1810496599865
【専門分野】
建設業許可、経営事項審査、CCUS登録など建設関連の許認可手続き。
産業廃棄物収集運搬業、古物商免許。
年間相談件数は、500件を超える。
【運営サイト】