健康保険など社会保険が大阪府の建設業許可の要件に

社会保険加入が建設業許可の要件に含まれます。社会保険と建設業許可の4コマ
社会保険加入が建設業許可の要件に含まれます。社会保険の加入は建設業許可の要件
令和2年の10月から社会保険の加入が建設業許可の要件にることを説明している4コマ漫画。

社会保険に未加入です、建設業許可の申請はできますか?

先日に建設業法が改正され、経営業務の管理責任者の要件が緩和されました。
それと一緒に6番目の要件に社会保険の加入が義務付けられるようになります。

 

 

2020年10月以降に建設業許可を取得・更新する場合、厚生年金・健康保険に加入していない業者は許可の取得や更新ができなくなります。


 

参考:国土交通省の報道資料

 

https://www.mlit.go.jp/common/001291006.pdf

 

上のリンクをクリック・タップするとPDFがダウンロードされます。
ご注意ください。

 

令和2年9月30日までの基準

未加入でも許可申請はできますが、加入するように指導が入ります。
社会保険に未加入の状態で建設業許可申請を行いますと、許可通知と一緒に指導文書を交付されます。
指導に従わずに放置すると、日本年金機構と都道府県の労働局からも指導や営業所への立ち入り検査などが行われます。

 

正当な理由がなく、立ち入り検査を複数回拒否して、社会保険に加入しないと指示処分が下されます。
この指示処分を放置して保険に未加入状態を続けると3日以上の営業停止処分。

 

建設業法や大阪府の許可の手引きには、健康保険等に入ることが要件化されていないと言いながらも、立ち入り検査や営業停止などの罰則を用意しています。

 

大阪府を始めとする建設業許可を管轄する行政庁は、社会保険未加入業者に対して厳しい対応をとっています。
その活動の影響か今では社会保険に加入する建設業者(許可業者)は90%を超えるようになってきました。
建設業の10年20年先を考えると厚生年金や健康保険など社会保険完備の職場は必須になるのかと思います。

 

 

この記事を書いてから2年ほどで、社会保険が要件になってしまいました。


 

行政庁は社会保険の未加入者に建設業許可更新を認めない方向へ

建設業の労働条件の改善を図り、若手従事者を増やすために社会保険完備は必須です。

 

国交省は、今後は厚生年金、健康保険、雇用保険など社会保険に未加入の業者には更新しない方針を定めました。
少し前に建設業の業界新聞や日経新聞にこの内容の記事が掲載されておりました。

 

現段階では建設業法で社会保険完備が要件化されていませんが、事実上の要件となっています。
個人的にも就職できる会社を選ぶ際には、厚生年金がある会社に応募すると思います。同じ働くならば、社会保険完備のほうが長く安心して働くことができますからね。

 

大阪府だけでなく、元請けからも保険に入るように指導が入ります。

国土交通省は、「社会保険の加入に関する下請け指導ガイドライン」というマニュアルを発表しています。

 

これは元請け業者が
・社会保険に未加入の業者を発見した場合には、許可行政庁(大阪府や国土交通省)や社会保険部局に通報すること
適切な保険に加入していない作業員は特段の理由がない限り元請け業者は現場の入場を認めてはいけない。

 

下請け指導ガイドラインによって、社会保険に加入していない会社などは、元請けさんからも保険に入るように指導を受けることになります。

 

 

元請も指導をしないと役所から指導や業務改善命令などペナルティがあります。
なので下請け業者への法令順守は年々厳しくなっていると聞きます。


 

社会保険の適用事業者

下請け指導ガイドライン

株式会社などの法人の事業主は、社会保険の強制適用事業所となります。
1人しかいない会社でも、厚生年金や健康保険に入らなければなりません。

 

個人事業主の場合は常時5人以上いる場合、社会保険の強制適用事業所となります。

 

従業員が5人以下の個人事業主でも協議によって、厚生年金などに入ることが可能になっています。
社会保険の疑問に関しては、社会保険労務士が専門家ですので、お近くの社労士会や社労士にご相談ください。

 

アルバイトやパートも社会保険が適用されるケースがあります。

正社員の四分の三以上の労働時間のアルバイトなども厚生年金などの加入対象者になります。
ざっくりとした説明ですが、週に30時間を超えるバイトにも社会保険に加入することが要求されています。

 

また2ヶ月以内の雇用期間を定めたアルバイトでも2ヶ月を越えて雇用されていると、常時使用されるものとして、社会保険に加入対象になることがあります。

 

個人的なお話ですが、アルバイトさんに長く働いてもらおうと考えるならば、社会保険完備は必須です。
学生や主婦以外ののフリーターが定着しない理由の一つに社会保険がないことが挙げられます。

 

加入状況の確認資料

大阪府の建設業許可の手引きを参考にご紹介します。

 

厚生年金、健康保険の加入状況の確認資料

下記の枠内でご紹介した書類のうち1つが許可申請時に必要になります。
実務的には領収書が一番使いやすいです。

 

・社会保険料の領収証書(申請直前納付分)
・社会保険料納入証明書(申請直前納付分)
・社会保険料納入確認書(申請直前納付分)
・健康保険・厚生年金保険資格取得確認 &標準報酬決定通知書(直近年のもの)
・健康保険・厚生年金被保険者資格取得届
・健康保険・厚生年金被保険者資格取得届

 

雇用保険・労働保険の確認資料

枠線内のどれか一つが必要になります。

・労働保険概算・確定保険料申告書・領収済み通知
(申請直前納付にかかるもの)
・雇用保険被保険者資格取得通知書(事業主通知用)
・雇用保険適用事業所設置届の事業主控え

 

 

関連記事:健康保険等の加入状況の書き方と見本

 

 

今後は社会保険が義務化される

国土交通省の中央建設審議会にて、近年では加入率が90%を越えるけども、100%ではないことを踏まえて社会保険加入を許可の要件にする方針を検討しています。
近い将来には、社会保険に入らないと許可を取れなくなります。
今も実質上は保険完備が条件になっていますが、これからはもっと厳しくなっていきます。

 

 

国土交通省は最後に残った数%の未加入業者への対策に本腰を入れ始めました。
それが令和2年10月施行される改正建設業法に表れています。


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