この記事は建設キャリアアップシステムのデメリットについて。
CCUSのよろしくない点は大きく2点あります。
建設キャリアアップシステムには、不便な点が少なくありません。
しかしながら、2023年には建退協の運用をCCUSに統一するなど、建設工事にてシステム使用を義務化する流れが進んでいます。
また外国人の特定技能、技能実習生など外国籍の建設就労者には、CCUS登録が義務付けられています。
建設業の仕事をするうえで、CCUSからは逃れられない状況になりつつあります。
少しでも早い段階でCCUSに慣れておくと良いかと思います。
弊所ではその様な方を対象にCCUS登録代行サービスを行っております。
建設キャリアアップシステムの良くない部分をリストにしてみました。
大体はデメリット部分を網羅しているかと思います。
あとスマホで見ると些か見づらい部分があり申し訳ないです。
現場の負担、申請の複雑さ、CCUSの体制が確立していない部分が厳しい所かなと思います。
このグラフは、上記の雑誌に掲載されたものを元に管理人が作成したグラフです。
建設キャリアアップシステムは有料で登録するサービスになります。
コストは大きく分けて4つあります。
個々の値段は大したことが無さそうですが、課金ポイントが多いのでトータルすると結構な値段になります。
現場で働く人のカード作成費です。
まずは会社がCCUSに登録する費用についてザックリとご紹介します。
事業者は資本金ごとに料金が変わってきます。
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登録料は5年ごとに必要です。
現場をCCUSに登録する為に必要なコストです。
登録しなければ、カードを作る意味が無いので出さざるを得ないです。
一見安そうに見えますが、10人で30日の現場だと3000円かかります。ちりも積もれば相当の負担になります。
キャリアアップカードは、カードリーダーが無いと用をなしません。
スキャナは精密機械ですので、水濡れや振動に弱いので設置場所も気を使います。
スキャナの値段は、PCにつなぐタイプで1万から3万円です。
本格的なリーダーは、レンタルで要見積もりになってました。
リーダーは現場ごとに設置が必要です。
現場の数だけPCやリーダーを準備する必要があります。
建設キャリアアップシステムのデメリットはコストもありますが、登録や運用にエグイほど手間がかかります。
(行政書士のサポートサービスに人気がある理由でもある)
CCUSは操作が簡単でないです。
このグラフは全国中小建設業協会が行ったアンケートのデータをグラフにしたものです。
全中建さん、貴重なデータを何度も活用させていただき、ありがとうございます。
多くの建設業者の方が建設キャリアアップシステムは難しいと答えておられます。
エラーが出た時に何処が原因か分からないなど、難解な部分が多いですね。
色々な機能を付け加えて、操作方法が難しくなったと。私も見ているだけで頭が痛くなる時があります。
前段階の事業者技能者登録は以前は窓口対応もしていました。
今はインターネット経由か認定機関の窓口経由のみです。
認定登録機関ですが
2021年6月現在で約180機関あります。
設置場所が恐ろしい程に偏在しています。
大半が関東地方に集中しています。
(ちなみに大阪や神戸にも認定登録機関が無い)
実質的にPCの登録オンリーになっています。
CCUSの特徴は登録申請と現場管理など操作の難しさもあります。
上記の画像は管理人が建設キャリアアップシステムの登録代行の勉強用に印刷したものです。
事業者と技能者登録だけで10センチを軽く超えるボリュームです。
膨大なマニュアルを覚えるだけでも一苦労で済まなさそうです。
この他にも会社や現場でも運用マニュアルが別にあります。
技能者登録情報マニュアル
- はじめに、概要
- 事前準備、書類の準備と電子化、さらに申請用ログインIDの取得
- ログイン方法と個人情報の取り扱い等の同意
- 入力方法と注意点
- 申請と支払方法の選択
- 不備の修正方法
- IDの通知とカードの受け取り
技能者登録申請代行マニュアル
- はじめに、代行申請の流れ
- 事前準備、同意書類の作成と添付書類の電子化
- 入力方法と注意点、さらにエクセルフォーマットの作成と取込
- 支払方法、不備の修正さらにカード受取の流れ
- 代行登録担当者のつくり方
事業者登録情報マニュアル
- 概要
- 事前準備と電子化
- 登録内容の入力と申請
- 不備の修正
- 登録完了後の処理
申請代行マニュアル事業者登録
- 概要
- 登録申請方法
- 登録完了後の処理
現場運用マニュアル
- 現場運用マニュアル、はじめに
- 下請事業者の現場運用にあたっての準備
- 組織体制と管理者の設定
- 元請事業者の現場契約情報の登録
- 元請事業者と下請事業者の施工体制の登録
- 元請事業者の現場の準備
- 就業履歴の登録と承認
- 情報の閲覧と出力帳票について
- 登録料と利用料
- 技能者ご利用ガイダンス
マニュアルだけで30種類のPDFです。それぞれ20P~100P程度のボリュームがあり、定期的に改訂されるという恐ろしい代物です。
マニュアルの多さだけもウンザリしそうです。
さらにCCUSのサイトにはよくある質問が1000を軽く超える分量があります。
ガイダンスでも質問するまえにFAQを見るようにと書かれていますが、探すのも一筋縄ではいかないです。
建設キャリアアップシステムのデメリットには、受付体制が強くない側面もあります。
CCUSは新しいシステムの為か、不具合やトラブルが少なくありません。
全部が全部CCUSの責任とは言えないですが、公表されているだけでも7回ありました。
(他のサイトでも書かれていますが、予算の少なさなど運営側に大変なご苦労がある様ですね。)
あと建設キャリアアップシステムは、新しいシステムの為かメンテナンスの回数が多いです。
メンテナンスが始まると短くて1日、長くて2日程度です。
これに引っ掛かってしまうと
CCUSに何も入力できなくなるので業務がストップしてしまいます。
(復旧後に回線が込み合って激重になるまでがセット)
システムの問題は、CCUS内でも頻繁に議論に上がっている様です。
利用者としては、使い易いシステムになる事を期待したいです。
CCUSのデメリットにサポート体制が不十分である事を挙げたいと思います。
建設キャリアアップシステムのサポートは微妙です。
かつては運営団体の建設業振興基金も電話での相談窓口を設けていました。
(全然繋がらない事で有名だった。)
しかし令和2年の2月にコールセンターがパンクして待った様で、今では電話相談は廃止されました。
今は疑問がある時は、良くある質問か動画、PDFで解決して欲しいと書かれています。
それでもダメな時は、お問い合わせフォームからメールを送る様にと。
お問い合わせフォームで質問しても、返信に1週間程度かかるとアナウンスがあります。
実質的にはサポート体制が無い状況ですかね
自分が言うのもアレですが、このシステムは何なんだと思います。
操作が難しい、激重、サポート弱い、と3拍子揃ってる。
ここまでCCUSのデメリットを書いてきました。
正直、問題点が多いシステムだと個人的に思います。
少しづつ改善することを願うしかないですね。
デメリットが多くても、遅かれ早かれ全部の建設業者が導入せざるを得ないのかなと思います。
(国や官僚が本気になってる以上、この流れは止まらないでしょう。)
外国人技能実習生や特定技能での他国の労働者を受け入れる為には、CCUS参加が必須になっています。
また業界団体や元請会社からも、参加することを求められるなど。
建設キャリアアップシステムには、長期的にはメリットもあります。
早い段階で参加する方が利点があります。
この機会にCCUSについて考えてみるのも有りかと思います。
建設キャリアアップシステムのデメリットでした。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。