この記事では、技能者が建設キャリアアップシステム(CCUS)に参加することで得られるメリットについてご紹介します。
CCUS技能者登録の代行をご希望される方は、下記のページに詳細な費用やスケジュールを記載しております。
建キャリ登録は、日本全国の技能者様を対象です。
メリットを箇条書きにすると
かなり端折ってますが、①客観的な記録とレベルアップへの道しるべが明確になり、②技能者のモチベーションアップ、③努力が認められ易くなると言うことですね。
建設キャリアアップシステム(CCUS)の機能は、技能者の経験を客観的に証明する為に作られたもの。
CCUSに記録されるものは以下の通りです。
現場で働く方の詳細な情報が登録されます。
建設キャリアアップシステムは色々な情報が記録されます。
現場名や職長や班長などの現場でのポジションも履歴です。
CCUSの一番のウリは、現場経験とポジションの記録にあります。資格や講習以外で証明しづらかったものが客観的な証拠として残ります。
これらの情報が1枚のカードで管理することができます。
現場で働く方は現場にあるスキャナにカードをかざすだけで経験の履歴が記録されます。
これの利点は
自分の仕事の履歴が余すことなく、確実に記録される事は大きなメリットだと思います。
現在、技能系の資格は35業種あります。
別の言い方をすると35業種には業界団体があり、資格制度が整っています。
35業種の一覧はこちらで確認できます。
https://www.kensetsu-kikin.or.jp/humanresources/technician/dantai.php
建設業の技能は35業種以外にも存在します。
今までは35業種以外の職種は資格制度が無く、客観的に知識や経験を証明するものがありませんでした。
建設キャリアアップシステムでは、資格制度が無かった作業も経験として記録できます。
CCUSは現場労働者の仕事履歴を建設業振興基金が管理します。
データの管理主体が国と建設業団体になることで、技能者自身の情報を業界全体で共有化する事になります。
自身が公開したくない情報は、非公開にすることも可能です。公開設定は自分と勤務先の承認がないとできない仕組みです。
建設キャリアアップシステム導入前は、勤務先のデータと技能者自身の手帳や日記、PC内にしか存在しませんでした。
勤務先を変更すると、元勤め先のデータは使うことが出来なくなります。
残るのは自分の記録だけです。
自分のスキルを証明するものが自己申告だけなのは、証拠能力としては若干弱い面があります。
(スキル証明の難しさが待遇アップを阻害する原因の1つ)
建設キャリアアップカードがあると、自身の経験をCCUSのシステム内に保管されます。
他所の会社や新しい現場に行った時にも今までの経験の積み重ねを証明できます。
建設キャリアアップシステムの利点に、自分の実力を外部に証明できることです。
その為に一番大事なのは、システム自体の信用力です。
建設キャリアアップシステムの最大の特徴は、情報の信用力にあると思います。
詳細な記録や履歴があっても、その情報が信用できなければシステムとしての用をなさなくなります。
その点、CCUSのシステムの信用力は問題ないと断言できます。
キャリアアップシステムの成り立ちは、平成27年の建設キャリアアップシステムにむけた官民コンソーシアムです。
その後に国土交通省と主要な建設業団体が連携してシステムがスタートしました。
システムの運用は(一財)建設業振興基金が行っております。
現在は国や各種建設業団体、スーゼネが中心となって普及に努めています。
聞いたことが無い団体が始めた協会ビジネスではありません。
CCUSカードに入力されるデータは、技能者が自分で入力するものでは無いです。
元請会社が現場情報を入力して、その後に協力会社が現場情報の中に現場スタッフの情報をインプットします。
入力したデータを元にカードをリーダーにかざすと現場仕事の履歴が蓄積される形になります。
カードの履歴を勤務先が入力することによって、データの真実性を担保する形になります。
自分ですごいと100回いうよりも、他者からの評価や明確な証拠を1個出す方が説得力あります。
建設キャリアアップカードは技能者のレベルに応じて4種類のカードが用意されています。
この様に技能者の技量や経験年数に応じてカードの色が変わります。
カードの色を変えるには各種業界団体が実施するレベル判定を受けて合格する必要があります。
レベル判定基準が明確に定められています。
例えばとび工事のレベル判定基準を例にとると
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001377089.pdf
画像の引用元:国土交通省、建設キャリアアップのとび工事の基準
上記のURLをクリックすると、PDFがダウンロードされますので、ご注意くださいませ。
上記の画像は国土交通省からダウンロードしたとび工事のレベル判定基準です。
この様にレベルアップの基準がハッキリと定められています。
例えば青カードになるには3年の就業日数、玉掛け講習の受講、12個の講習のうち最低でも1個以上の受講歴が必要になります。
ちなみに登録基幹技能者であれば、ゴールドカードが発行されます。
建設キャリアアップシステムは単なる経験の記録簿ではありません。
国が運営するシステムに記録して、経験の見える化でスキルの持ち運びを可能にする為のツールです。
CCUSが2018年に始まって3年目に入ります。
システムを活用することで自分のキャリアを意識する様になったという声が上がってきています。
スマホなどで自分の仕事してきた内容を一覧表で見る事で、色々と考える事が出てくるのだと思います。
CCUSはレベルに応じてカードのカラーが変化します。
今の仕事を何年続ければ、どんな講習や資格を取れば次のランクに上がれるかハッキリしています。
目標が明確になると、努力の方向も見えてきます。
自分の頑張りが形になるのは嬉しい物です。
頑張った結果がカードの色に反映され、さらに職場内のポジションも上がります。
一番大きいのは給与など待遇も良くなる事ですね。
最後に建設キャリアアップシステムの技能者登録は早い目にする事をお勧めします。
理由は
2021年5月31日現在のCCUSの登録者数は57万人です。
全国の技能者の人数は473万人いると言われています。
建設キャリアアップシステムに登録している人の割合は約12%です。
まだ88%の方が技能者登録をしていない形になります。
今の段階でスタートすると未登録の473万人の方より早いスタートを切ることが可能です。
カードの色は登録基幹技能者を除き、全員白から始まります。
カードに履歴を蓄積させる事で、次のレベル判定基準に到達します。
早い段階で白→青→銀→金とランクアップできれば、技能者としての価値が上がります。
その結果として良い待遇が得られる事になります。
なので少しでも早く技能者登録する事をお勧めします。
建設キャリアアップシステム、技能者登録のメリットでした。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
行政書士やまだ事務所 所長
行政書士 山田 和宏
日本行政書士会連合会 13262553号
大阪府行政書士会 6665号
大阪府行政書士会 法人研究会会員
申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)
大阪商工会議所 建設・建材部所属
建設業経理士2級
【適格請求書発行事業者】
インボイス登録済
番号:T1810496599865
【専門分野】
建設業許可、経営事項審査、CCUS登録など建設関連の許認可手続き。
産業廃棄物収集運搬業、古物商免許。
年間相談件数は、500件を超える。
【運営サイト】